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SEO初心者のためのマスターガイド:企業で急にWEB担当になった方向け

2023.08.17

SEO初心者のためのマスターガイド

SEO、つまり検索エンジン最適化は、ウェブサイトが検索エンジンの結果ページでより高い位置に表示されるようにするプロセスです。
ホームページへのアクセスを増加させ、ブランドの認知度を高め、最終的には売上やリードの増加につながるため多くの企業が取り組んでいます。
中小企業ではSEO対策を始めるにあたってSEO対策やホームページの運用の経験がほとんどない社員の方がいきなり担当になって苦しんでいる方も少なくないのではないでしょうか?
ノベルでもお客様や社員にSEO対策について教える機会があるのですが、ネットで検索したり本を読んでも難しい・専門用語ばかりで途中でしんどくなったという意見をよく聞きます。
そこで本記事ではSEO初心者むけにノベルで教えているSEO対策の解説をしていきます。

SEO対策ってなに?

SEO対策とは

SEOとはSearch Engine Optimizationの略で日本語だと検索エンジン最適化という意味になります。
つまり、GoogleやYahoo!、Bingといった検索エンジンで検索した時に自分のホームページが上位に表示されるようホームページを運用していくことを言います。

SEO対策に関わる職種

SEO対策ではホームページを運用していくので、下記のような多くの職種の人達が関係する仕事になります。

  • SEOディレクター
  • コーダー
  • エンジニア
  • WEBデザイナー
  • 広報
  • ライター

また、ブログなどのコンテンツをより良いものにするために、実際にお客様と直接対面している営業や接客をしているスタッフなどにも協力してもらったり、会議に参加してもらうことも少なくありません。

SEO対策でやること

実際にSEO対策でやることは大きく分けると3つになります。

  • 内部対策
  • 外部対策
  • コンテンツ作成

内部対策とは

ソースコード

内部対策とはGoogleなどの検索エンジンが自分のホームページの情報を集めにくるロボットに対してわかりやすい形に整えることです。
SEO対策では人間にもロボットにもわかりやすいホームページを作成することが必要になります。
目的のページに人間もロボットもすぐに到達できるようにリンクを設置しておくことや、ホームページを構成しているソースコードをロボットが読みやすく整えることを言います。
ソースコードを追加、修正する作業になるため、コーダーやエンジニアが必要になります。

外部対策とは

外部対策

外部対策とは自分のホームページへ向けたリンクを外部から張ってもらうことを言います。
リンクを獲得するためにオンライン、オフラインの両方で活動をする必要があります。

  • 省庁や自治体の活動に協賛する
  • 関連企業や取引先にリンク掲載を依頼する
  • イベントの共催、協賛をする
  • 紹介してもらえるような良いブログを書く
  • プレスリリースを発信する

知名度の高い企業だと周りから自然と色んなところから話がくるのですが、知名度がない企業は自分から動いて営業していく必要もあるため難易度が高くなります。
社内外との調整が必要になることが多いので広報、営業、経営陣などの力の入れ具合が成果につながります。
リンクの獲得方法については「ローカルリンクビルディングの戦略(大阪の場合)」の記事を参考にしてみてください。

コンテンツ作成

コンテンツ作成

コンテンツ作成はオリジナルのブログや画像、動画などユーザーに情報を伝えるためのモノを作成することを言います。
SEO対策では主にブログを作成することをコンテンツ作成ということが多いです。
有益で信頼性が高く、ユーザーを第一に考えたコンテンツを作成することでSEO対策での上位表示につながるとGoogleは明言しています。
Google検索セントラル SEOの基礎 有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成
そのため、ただ書いて記事数を増やせば良いというものではなく、オリジナリティのある自社だけのブログを作成する必要があります。
そのため、良いコンテンツを作ろうと思うとライターやWEBデザイナー、営業、現場のスタッフなど多くの人に参加してもらう必要があります。
コンテンツ作成には「コンテンツSEOでウェブサイトの価値を最大化する方法」の記事を参考にしてみてください。

SEO初心者が知っておくべき基本的な用語

SEOを理解するためには、よく出てくる基本的な用語を知っておく必要があります。

  • コアアップデート
  • クローラー
  • インデックス
  • ビッグキーワード
  • ミドルキーワード
  • スモールキーワード
  • ロングテールキーワード
  • メタタグ
  • コンバージョン
  • サジェスト
  • SERP・SERPs
  • YMYL
  • E-E-A-T

多いですが、この辺りの用語を覚えておくとほんやサイトで情報収集をしている時にさっぱりわからないとなることは減ると思います。

コアアップデート

Googleが検索結果をより良いものにするためにコンテンツの評価方法を改善することを言います。
年に2~4回ほど行われており、評価方法が変わるため大幅に順位が変動することもあります。

インデックス

検索エンジンがWEBページをデータベースに登録することを言います。
自分のホームページがインデックスされることで初めて検索結果ページに表示されるようになります。

クローラー

クローラー

検索エンジンがWEBサイトの情報を集めるために巡回しているロボットのことです。
クローラーが巡回することをクローリングと言い、集めた情報をインデックスすることでそのWEBサイトが検索結果に表示されるようになります。

ビッグキーワード

ビッグキーワード

多くの人が検索するキーワードのことを言います。
「クレジットカード」「筋トレ」「ダイエット」など1単語で構成されているものが多いです。
月間の検索数で1万回以上のものを指すことが多いです。

ミドルキーワード

ミドルキーワード

ビッグキーワードとスモールキーワードの中間に当たるボリュームの検索キーワード。
「クレジットカード おすすめ」「筋トレ 器具」「40代 ダイエット」など複数の単語で構成されておりビッグキーワードよりユーザーのニーズが具体的に見えてくるのが特徴です

スモールキーワード

スモールキーワード

ミドルキーワードより検索されることが少ないキーワードのことを言います。
「クレジットカード おすすめ 法人」「筋トレ 器具 自宅」「40代 ダイエット 漢方」などミドルキーワードよりも具体的なものが多く、ターゲットをかなり絞ることが可能です。

ロングテールキーワード

複数の単語を組み合わせたキーワードのことを言います。
ミドルキーワードやスモールキーワードで紹介したようなキーワードが当てはまります。
ユーザーが検索した意図がわかりやすいのが特徴です。

メタタグ

WEBサイトの情報を検索エンジンやブラウザに伝えるためのソースコードのことを言います。
普通にWEBサイトを見ている時には目にすることはなく、ホームページのソースコードを表示した時に見ることができます。

コンバージョン

ユーザーがホームページ上で目標としている行動をしてくれた状態のことを指し、一般的には問い合わせや電話、予約などの行動をコンバージョンに設定することが多いです。
自分達で何をコンバージョンとするか設定する必要があるので

サジェスト

サジェスト

検索エンジンにキーワードを入力した際に後ろに続くキーワードを予測して表示してくれる機能のことを言います。
Googleの場合は位置情報や普段検索しているキーワードの属性、トレンド、検索ボリュームをもとにしてサジェストを表示してくれます。

SERP・SERPs(サープ・サープス)

SERP・SERPs

検索エンジンに入力したキーワードの検索結果を表示しているページのことを言います。
SERPの上位に表示されるようにする施策がSEO対策になります。

YMYL(ワイ・エム・ワイ・エル)

Your Money or Your Lifeの略語で人の将来の幸福、健康、経済的安定、安全に影響を与える可能性があるジャンルのページを指します。

  • ニュースや時事問題
  • 市民権・政府・法律
  • 金融情報
  • ショッピング
  • 健康と安全
  • 人々の集団
  • その他

上記がYMYLに該当するジャンルになり、人の人生に大きく関わるため他のジャンルよりも厳しい基準でGoogleはサイトを評価し、検索結果ページを表示しています。

E-E-A-T(イー・イー・エー・ティー)

Googleが優れたコンテンツを評価するために定めた独自の基準のことです。

  • E:Experience(経験)
  • E:Expertise(専門性)
  • A:Authoritativeness(権威性)
  • T:Trustworthiness(信頼性)

YMYLのジャンルではE-E-A-Tが優れたコンテンツを特に重視するとGoogleは明言しています。

SEO初心者が始める前に準備すること

SEOを始める前に、以下の準備をすることが重要です。

  • 基本的な計測ツールの設定
  • 対策キーワードの決定
  • 各種ログイン情報の把握

これらの準備ができていないとSEO対策を始める前に挫折してしまうことに直結するので必ずやってください。

基本的な計測ツールの設定

SEO対策は結果を計測しなければ成果が出ているかどうかわかりません。
GoogleアナリティクスGoogleサーチコンソールこの2つのツールだけあれば十分です。
どちらも無料で使えて高機能であり、世界中の多くのウェブサイトで利用されているのでわからないことがあれば検索すれば色々な情報をすぐに手に入れることが可能です。
Googleアナリティクスはホームページのアクセス数や見られているページ、問い合わせや購入につながったページなどを見ることが可能です。

Googleアナリティクス

Googleサーチコンソールはどのような検索キーワードで検索結果に表示されていて、順位は何位でどれくらいのアクセスにつながっているのかを見ることが可能です。

Googleサーチコンソール

対策キーワードの決定

SEO対策ではどのキーワードに対して施策を進めていくのかが成果に直結してきます。
対策キーワードを決定する前にSEO対策を始めてしまうと目標、目的がないので続きません。
ほとんどの場合、成果がわからないため途中で挫折するかSEO会社に問い合わせをして1から立て直しになると思います。

キーワードプランナーというツールを使えば自社のビジネスにあったキーワードやそれぞれが月間にどれくらい検索をされているのか、広告を出稿した場合1クリックで何円かかるのかといった情報を無料で得ることができます。
ツールが便利になり、自動でいろいろなキーワードを提案してくれて、自社に必要なものを選択するだけで初心者の方でも十分キーワード選定が可能になっています。
より詳しく対策キーワードの決定方法について知りたい方は「キーワードリサーチの重要性と考え方を理解しよう(SEO・リスティング広告でのキーワードの選び方)」の記事もご覧ください。

各種ログイン情報の把握

各種ログイン情報がわからない

企業のSEO初心者の方々が最もつまずいているのがこの各種ログイン情報の把握だと思います。

  • 最初に登録した社員が退職している
  • ログイン情報を誰も引き継いでいなかった
  • 登録したIDとパスワードを誰も覚えていない

上記のようなケースでそこから先に進めなくなっている企業を何件あったかわからないくらい見てきました。
何件もこういったケースを解決してきた中である程度、最初に調べる場所や聞く人のパターンが見えてきたので紹介しておきます。
制作会社・SEO会社が既に外注先にいる場合
この場合は社内に確認するよりも外注先に確認したほうが早いケースが多いです。
各種ログイン情報がなければ仕事ができないので前任の人からログイン情報を共有されていることがほとんどです。
また外注先が管理者としての権限を持っていない場合でも登録した管理者権限を持っているメールアドレスがわかることもあるので、まず外注先に聞いてみましょう。
誰もログイン情報がわからない場合
この場合はすぐにログイン情報が知りたいサービスの窓口に問い合わせましょう。
社内でログイン情報を探しても見つかることはあまり多くありません。
稀に前任者のメモが見つかったり、社長が登録した時にメモしていたログイン情報が見つかることもありますがかなり時間がかかりますし、見つかる可能性も低いです。
社内で確認を進めると時間とコミュニケーションコストがかかってかなりしんどいのですぐに問い合わせ窓口に確認してしまったほうが無難です。

SEO初心者が取り組むべきSEO対策

SEO初心者が取り組むべきSEO対策は下記のものがおすすめです。

  • 競合調査
  • コンテンツ作成
  • SEO会社の選定

競合調査

競合企業の検索順位やアクセス数、被リンクの数、コンテンツの数などは調査をすることである程度把握することが可能です。
競合がどの程度のレベルにいるのかがわかると目標が立てやすくなり、方向性が定めやすくなります。
有料の競合調査ツールを使用すれば簡単に情報を手に入れることができますが、初心者の方に準備してくれる企業は少ないと思います。
こういった場合は簡易的に自分で調査を進めてみるだけで十分です。
自社が上位表示したいキーワードで上位にきているサイトはどのような内容について書かれているのか。
どれくらいのページ数があるのか、自社が上位表示したいキーワード以外にどんなコンテンツをサイト内に準備しているのかなどを調べましょう。
時間がなくて難しいといった場合は有料ツールを使うかSEO会社を早めに導入することを検討してください。
SEO対策は施策の実行に一番時間がかかるので成果が見えてくるまでに時間がかかりすぎてしまいます。

コンテンツの作成

SEO初心者が一番最初に取り組むのにおすすめなのがコンテンツ作成になります。
ユーザーのためになる有益なコンテンツの作成は専門的なSEOの知識がなくても、自社のサービスや商品、業界の知識があれば作ることが可能です。
実際にSEOの知識がない社員の方に書いてもらったブログが書く内容やテーマを設定させてもらっただけですぐに上位表示が達成できたケースは今までに数えきれないほど見てきました。
SEOの専門家でなくても自社のビジネスでは専門家クラスの知識はあり、お客さんにその知識を使って顧客対応や接客をしている人が多いはずです。
その知識をブログに落とし込むだけなので初心者の方でもSEOで成果を上げれる可能性が他の施策よりも高いのでまずはコンテンツ作成から取り組んでみましょう。
コンテンツの作成方法がわからない、どんな記事を書いたら良いかわからないといった方は「企業のためのブログ集客入門・よくある失敗パターンも解説」の記事もぜひご覧ください。

SEO会社の選定

初心者の方が自分の力だけでSEOで成果を上げるのはなかなか難易度が高いです。
企業として取り組む場合は最初からSEO会社を入れて、専門的な分野はSEO会社に任せてしまって自分達ができる部分から進めていくほうが成功する確率は高くなります。
特に急にWEB担当者に任命されてしまった方やSEO対策を最近始めたといった担当者の方は、他の業務と兼任されていることが多いので、自分だけでさまざまな業種のスキルや知識が必要なSEO対策に本格的に取り組むのは難しいです。
SEO対策で成果を上げて上位にいるような競合企業には大体SEO会社が入っていることがほとんどなので本格的に取り組む場合、競合が強い場合は最初からSEO会社を導入することをおすすめします。
SEO会社の選び方に関しては「中小企業必見!SEO代行業者の選び方」の記事で紹介しているのでぜひご覧ください。

SEO初心者が避けるべき間違い

SEO初心者がよくぶち当たってしまう避けるべき間違いがあります。

  • SEO対策だけ考えてその先にいるユーザーの存在を忘れる
  • 対策キーワードの選び方が適当
  • SEO対策は時間がかかるものと理解していない
  • SEO対策に裏技があると思っている

SEO対策だけ考えてその先にいるユーザーの存在を忘れる

SEO対策はあくまでWEB集客手法の1つであり、最終的な目的はホームページを見にきたユーザーが問い合わせや購入といったコンバージョンをしてくれることです。
またGoogleもユーザーにとって役に立つコンテンツを上位表示することを目指して日々アップデートを行なっています。
初心者の方が様々なWEBサイトで情報収集をしているとSEO的なテクニックの情報ばかりが目に入ってしまいユーザーの存在を忘れてしまいがちです。
ユーザーはどんな情報を望んでいるのか、どういった作りにしたら問い合わせしやすいのか、ストレスになっている場所はないかなど常にユーザーの目線を失わないようにしましょう。

対策キーワードの選び方が適当

ユーザーが検索しているキーワードには何かしらの意図があります。
自分が検索エンジンを使用するときを思い出して貰えばわかりますが、場所や情報を知りたい時や欲しいものを探す時、どこかに行きたい時など何か目的を持ってしか検索はしないと思います。
ただ競合企業が上位表示しているからや、なんとなく思いついたキーワード、自社の商品やサービスを表す単語などといった対策キーワード選びをしている企業を見かけることがありますが、あまり成果が出ているところを見たことはありません。
また、そのキーワードで上位表示できたが全然問い合わせが集まらなかったといった状況も目にしてきました。
対策キーワード選びはSEO対策の根幹になる部分なので、必ずいろいろな角度から考えて決めるようにしましょう。

SEO対策は時間がかかるものと理解していない

新規でサイトを立ち上げた場合や、今まで更新してこなかったホームページでSEO対策を始める場合は結果が見えてくるまでに1年近く時間がかかります。

  • Googleの評価システムに認識され結果に反映されるまで時間がかかるから
  • コンテンツの充実度、被リンク、サイトの運営歴などのサイトの信頼度を評価されるから
  • 先行している競合他社より良いコンテンツを発信する必要があるから

上記のように様々な理由からSEO対策で結果を出すには時間がかかってしまいます。
筋トレやダイエットのようなもので最初だけ頑張って途中でやめてしまうと結果にはつながりません。
地道にコツコツ続けていくことが重要です。
長期的に見れば大きなリターンを生む可能性があるSEO対策ですが、すぐに見える結果も欲しい場合はリスティングなどの広告も組み合わせてWEBマーケティングに取り組むことをお勧めします。

SEO対策に裏技があると思っている

20年近い昔は外部リンクをシステムで大量に作って自社のホームページに張ることで順位が大きく上がる裏技のようなものがありました。
この頃にSEO対策で成果を出していた企業の社長、各種業界のコンサルタントに聞かれたり、要求されることがありますが、昔のような裏技のようなものは現在はありません。
また大企業のドメインの下にページを作成する手法など、一時的に成功しているケースを見ることはありますがすぐにGoogleが対応して大きなダメージを受けることになります。
企業としてSEO対策に取り組む場合は正攻法で取り組むべきだと考えています。
サジェスト汚染や外部リンクの営業など未だにありますがこういった手法にはリスクを認識しないで手を出すことはないようにしましょう。

まとめ

SEO対策は広告費用なしで大きなリターンを得ることができる手法ですが、企業で取り組む場合はやることや関わる人も多くなってしまうので難易度は高くなります。
また、ノベルでもいろいろな企業のSEO対策をお手伝いさせていただいてきましたが、何から取り組んだ方が良いのかはそれぞれ会社の状況によって異なることが多かったです。
何から取り組むべきかわからない、自社だけではSEO対策に継続的に取り組んでいくことが難しいとお悩みの方はぜひ一度ノベルまでお問合せください。
お客様の状況に合わせて最適なサポート体制を提案させていただきます。

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