Column コラム

キーワードリサーチの重要性と考え方を理解しよう(SEO・リスティング広告でのキーワードの選び方) 

2023.05.31

キーワードリサーチの重要性と基本的な考え方を理解しよう 

キーワードリサーチはWEBマーケティングにおいて最も重要な作業であり、最も基礎的な作業です。
ホームページを活用したマーケティング施策を行う場合、SEO対策やリスティング広告など選定したキーワードを軸に広告戦略を展開していくことになります。
つまりターゲットとするキーワードを決定するためのキーワードリサーチという作業は、地味で退屈な作業ですが、今から展開していくWEBマーケティング施策の成否の鍵を握る重要な作業なのです。
弊社に相談をいただいたお客様の中にも、キーワードリサーチをしなかったためにキーワード選定に大失敗をして、数年間広告予算を無駄に垂れ流してしまった経験のある企業様もあります。
そこで本記事では、マーケティングの大失敗を防ぐためにキーワードリサーチの重要性と基本的な考え方について解説していきます。

SEO対策におけるキーワードリサーチの役割​​

キーワードリサーチはSEO戦略の根幹で、自社のホームページがどのキーワードで上位表示を狙っていくのかを決定するために最初に取り組む作業になります。
自社の顧客になりえるユーザーが、どのようなキーワードを検索しているのかや、直接商品やサービスのキーワードを検索する前に、どのようなキーワードで検索をして情報収集をしているのかなどを知るために行います。
このキーワードリサーチの作業が正確に行うことができなければ、SEO対策で上位表示を達成しても問い合わせに繋がらなかったり、購入に繋がらないアクセスばかりが集まってしまうことにつながります。

リスティング広告におけるキーワードリサーチの役割

リスティング広告でもキーワードリサーチは重要な役割を果たします。
リスティング広告は、ユーザーが特定のキーワードを検索したときに表示される広告であり、適切なキーワードを対象にすることで広告の効果を最大化することができます。
潜在的な顧客が製品やサービスを探すときにどのような語句を使用しているかを調査するためにキーワードリサーチは欠かすことができません。
またリスティング広告ではキーワードごとにクリック単価(クリックされるごとに発生する費用)が異なるため、広告予算や競合他社の出稿状況なども参考にしながらキーワードリサーチを行う必要があります。

キーワードリサーチの基本的なプロセス

キーワードリサーチの基本的なプロセスは、まず自社が提供しているサービスや商品と直接関係のあるキーワードをリストアップし、次に潜在的な検索クエリやフレーズを特定し、それらの検索ボリュームと競争度を調査していきます。

キーワードリサーチの方法

具体的な方法としては、Google検索のサジェスト機能を活用してメインになるキーワードと一緒に検索語句をピックアップしたり、共起語ツールを活用してサービスや商品を検索する時に、一緒に使われているキーワードから使えそうなものを探したり、Googleキーワードプランナーなどのツールを利用してキーワードの検索ボリュームと競争度を調べることが一般的です。
エクセルやスプレッドシートなどの表計算ソフトにリストアップしたキーワードをまとめておくと管理がしやすいのでおすすめです。

キーワード候補のリストアップ

キーワード候補をリストアップするには、あなたの製品やサービスに関連する可能性のあるあらゆるフレーズを考慮に入れる必要があります。

競合他社のキーワード戦略の分析

競合他社のウェブサイトを分析することで、彼らがどのキーワードを重視しているのかを把握することができます。
これは自社のキーワードリスト作成に役立つだけでなく、競争優位性を得るための戦略を立てるのにも役立ちます。
また、自社では思いつかなかったキーワードを見つけることも多々あるので必ず分析を行うようにしましょう。
競合他社のキーワードを調べる方法は記事の後半にあるキーワードリサーチツールの紹介で詳しく触れます。

キーワードの検索ボリュームと競争度の調査

キーワードの検索ボリュームと競争度を調査することで、どのキーワードが最も効果的であるかを決定することができます。
高い検索ボリュームを持ち、競争度も高いキーワードは検索順位が上がったり、広告出稿をすれば高い反響を期待することができますが、SEO対策に必要な労力は大きく、広告費も高額になります。
反対に検索ボリュームが低く、競争度も低いキーワードはSEO対策で必要となる労力は低く、広告予算も低く抑えられますが、問い合わせや購入に繋がらないキーワードである可能性があります。
自社の商品やサービスとキーワードの検索ボリュームと競争度を照らし合わせながら判断をしていく必要があります。
また、高い検索ボリュームと低い競争度を持つキーワードは、大きなリターンにつながる可能性が高いので特に注目しておくべきキーワードになります。

キーワードリサーチによるターゲット設定

キーワードリサーチを通じて、ウェブサイトの特定のページや全体のパフォーマンスを向上させるための具体的なターゲットを設定することができます。
SEO対策を行う場合とリスティング広告の出稿キーワードを選定する場合でターゲットの設定が異なるのでそれぞれ見ていきましょう。

SEO対策を行う場合のキーワードリサーチによるターゲット設定のポイント

SEO対策を行うことが目的でキーワードのリサーチを行う場合は、下記に当てはまるキーワードは必ずピックアップしましょう。

  • 商品やサービスを表すメインキーワード
  • 競合がランクインしていて自社は100位圏外かつ商品やサービスに関連のあるキーワード
  • 100位以内の順位が取れている商品やサービスに関係のあるキーワード

商品やサービスを表すメインキーワード

商品やサービスを表すメインキーワードは、事業をおこなっていく上で外すことはできません。
「結婚式場 大阪」や「エステ 大阪」など直接的に商品やサービスに関係するキーワードは必ず目標の1つとして設定するようにしましょう。
ただし、これらのキーワードは大手企業の比較サイトやランキングサイトの方がSEO対策で上位表示される傾向がかなり強いです。
こういった場合はメインキーワードだけを対策しても、結果を出すのは予算的にもリソース的にも圧倒的に不利で難しいので、うまく比較サイトやランキングサイトを活用しながら他のキーワードを攻めていく柔軟さも必要です。

競合がランクインしていて自社は100位圏外かつ商品やサービスに関連のあるキーワード

競合がランクインしていて自社は100位圏外かつ商品やサービスに関連のあるキーワードは、自社と競合の差が生まれているポイントになっている可能性が高いキーワードになります。
「結婚式 100万以内 大阪」「痩身エステ 大阪 セルライト」などメインキーワードよりも検索しているユーザーのニーズが具体的なキーワードが見つかることもあります。
こういった具体的なキーワードはメインキーワードよりも問い合わせに繋がりやすいものも多いため、必ず目標として設定しましょう。
また、自社のサイトが100位圏外ということは、そのキーワードに合ったページがホームページ上に存在しない、または他社に比べて劣っていることが原因になるため、コンテンツの作成やブラッシュアップをする計画も同時に立てることをお勧めします。

100位以内の順位が取れている商品やサービスに関係のあるキーワード

100位以内の順位が取れている商品やサービスに関係のあるキーワードは既存のページをブラッシュアップすることでより順位の向上が狙えるキーワードになります。
サービスや商品に関連するキーワードであれば、順位の向上により興味関心のあるユーザーをより多く自社のホームページに誘導できることになります。
ただし、順位が取れているキーワードの中には、どのサイトでも商品やサービスとの関連が薄いものが多く含まれているので、精査してから目標に設定する必要があります。

リスティング広告を行う場合のキーワードリサーチによるターゲット設定

リスティング広告を行う場合はキーワードリサーチによるターゲット設定を間違えると広告予算を全て無駄に使ってしまうことにつながります。
SEO対策と異なり、成果と金銭的なダメージに直結するので注意しましょう。
リスティング広告のターゲットとなるキーワードを設定する場合は、下記の手順を行うのがお勧めです。

  • メインキーワードを設定する
  • メインキーワードの後ろにくっつくサブキーワードを探す
  • メインキーワードとサブキーワードの組み合わせを目的ごとに分類する

メインキーワードを設定する

エステを例に挙げて考える場合、メインキーワードには下記のようなものが挙げられます。

  • エステ
  • ブライダルエステ
  • フェイシャルサロン
  • 痩身

これらのキーワードを軸にして、サブキーワードとの組み合わせを作っていきます。

サブキーワードを探す

サブキーワードを探す場合は、サジェストツールを使って実際に検索されているキーワードの中からピックアップしていくのがお勧めです。
今回は無料で使えるラッコキーワードを使って抽出していきます。

ラッコキーワードのキーワード一覧

ラッコキーワード

これらの中から購買につながりそうなもの、問い合わせにつながりそうなものをサブキーワードとしてピックアップしていきます。
組み合わせのキーワードを1つずつ入力していくのは手間がかかりすぎるので、KARABINERというツールを活用すると組み合わせキーワードを全部作ってくれるのでおすすめです。

KARABINERのトップページ

メインキーワードとサブキーワードの組み合わせを目的ごとに分類する

メインキーワードとサブキーワードの一覧が完成したらユーザーの目的ごとにキーワードを分類します。

  • 情報収集をしているだけ
  • モニターなど無料or安くで施術を受けたいと考えている
  • 近所のサロンを探している
  • 特定の施術に興味を持っている

など検索キーワードによってユーザーの属性や求めているものが異なるため、グループ分けを行いましょう。
ユーザーが求めている内容を詳しく知りたい場合は、Googleでキーワードを実際に検索してみることがおすすめです。
SEO対策によってユーザーのニーズを満たしているサイトのページが上位表示されているので、上位表示されているサイトの情報を見てリスティング広告を出すのに適しているかどうかを判断する助けになります。

キーワードリサーチツールの紹介

Googleキーワードプランナー、Ahrefs、Semrushなど無料のものから有料のものまで様々なものがあります。

Googleキーワードプランナー

キーワードプランナーのトップページ

GoogleキーワードプランナーはGoogleが無料で提供しているキーワードリサーチツールです。
正直なところ、自社ホームページのキーワードリサーチを行うのであれば無料でここまで高機能なツールは他にないので、Googleキーワードプランナーを使っておけば間違いないです。
新しいキーワードを見つけるの機能では自社の商品やサービスに関連するキーワードも候補を提供してくれます。

キーワードプランナーの新しいキーワードを見つける

検索のボリュームと予測のデータを確認するの機能では、知りたいキーワードの検索ボリュームと競合性、リスティング広告を出稿して上位表示させるのに必要な入札単価など様々な情報を提供してくれます。

キーワードプランナーの検索のボリュームと予測のデータを確認する

Googleキーワードプランナー

Ahrefs

ahrefsのトップページ

キーワード調査だけでなく被リンクの分析や競合企業の分析など様々な機能を持っているSEO分析ツールになります。
月額99ドル〜と比較的導入しやすい金額であり、人気の高いツールの1つでもあります。
キーワードリサーチツールとして使うだけであれば高機能すぎるので、SEO対策に総合的に取り組む場合でなければここまでのツールは必要ないと思います。
ahrefs

SEMRUSH

semrushのトップページ

SEMRUSHはSEO、広告、SNSの分析、競合分析を行うことができるツールになります。
機能の1つにキーワードリサーチツールがありますが月額119.95ドル〜で活用することができます。
こちらもAhrefsと同じく機能が多くSEO対策やWEB広告にガッツリ取り組むのでなければ必要ないと思います。
semrush

ラッコキーワード

ラッコキーワードのトップページ

ラッコキーワードは無料で使えるキーワードリサーチツールで

  • サジェスト
  • 記事タイトルの提案
  • 周辺語・連想語
  • 類語・同義語
  • 上位サイトの見出し抽出

などの機能が無料で使えます。
競合他社と比較してコンテンツが不足している場合やコンテンツのヒントが欲しい場合に使うと便利です。
またシンプルでわかりやすい作りになっているので、キーワードリサーチツールを初めて使う方におすすめです。
ラッコキーワード

Ubersuggest

Ubersuggestのトップページ

Ubersuggestは無料で使えるキーワードリサーチツールですが、無料版は1日3回までと使用回数に制限があり、本格的に導入を検討していない場合は少し使いにくいかもしれません。
月額2,999円と他の有料ツールと比べると安く、キーワードリサーチだけでなく被リンクのデータや検索順位の追跡、SEOに関する競合分析ができるツールなので安価で高機能なツールをまず導入してみたいといった方におすすめです。
Ubersuggest

キーワードリサーチ結果を戦略に落とし込む方法

キーワードリサーチの結果を元に、ウェブサイトを最適化する具体的な戦略を策定します。

キーワードに基づいたコンテンツ作成

キーワードリサーチの結果を使用して、それに基づいたコンテンツが存在しない場合はコンテンツを作成します。
適切なキーワードをターゲットにしたブログ記事や商品やサービスの説明ページ、LPなどを作成することを含みます。
狙うキーワードを決めたところでユーザーが着地する場所を準備しておかなければ購入や問い合わせにつなげることはできません。

キーワードリサーチの成果を評価する​​

リサーチと戦略実施後、キーワードリサーチの成果を評価します。
検索順位、獲得できたトラフィック、コンバージョン率などを分析することで行います。
キーワードリサーチで導き出したキーワード全てが思い通りの結果を生み出してくれることはありません。
またSEO対策やリスティング広告の状況は日々変わるため常に評価、改善のサイクルを回し続ける必要があります。
サイクルを回し続けることで社内に知識が蓄積していくことにもつながるので、キーワードリサーチを1回だけやって終わることにならないように仕組み化していくことも重要です。

まとめ

キーワードリサーチの重要性についてはご理解いただけましたでしょうか。
非常に地味で大変な作業ですが、WEBマーケティングを行う上で根幹になる作業でもあるためここに力を入れないとホームページを使った集客が成功する可能性は著しく低くなってしまします。
ホームページを活用した集客がうまくいかないとお悩みの方はキーワードリサーチをやり直す、また他の原因もあるかもしれませんので「あなたの会社がホームページで集客できない原因と具体的な解決法」こちらの記事も参考にしてください。

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