サブディレクトリとは?Webサイト運営で知っておくべき基本と活用法
2025.05.30

Webサイト制作やWebマーケでは頻繁に使用される言葉「ディレクトリ」。
知っていれば当たり前ですが、普通に生きていたら中々触れない言葉ですよね。
ディレクトリはSEOでも重要な役割がありますので、Web担当の方は理解しておく必要があります。
今回の投稿では主に「サブディレクトリ」に焦点をあて、解説していきます。

おっす、おらシロ。
今回はサブディレクトリか、基本だけど重要よね!

解説のソラだ、よろしく頼む。
まずは「ディレクトリ」の基本から見ていくとしよう。
目次
ディレクトリの基礎知識
ディレクトリとは
サブディレクトリの前にまずは「ディレクトリ」について理解しておきましょう。
ディレクトリは、PC内のファイルを格納・整理するために使う入れ物です。
多くの方は「フォルダ」の方が馴染みがあるかもしれませんね。
先ほど「ファイルを格納・整理する」とお伝えしましたが、別のディレクトリを格納することも可能です。
ディレクトリはWebサイトを構成するファイルの整理にも用いられ、その際はWebディレクトリと呼ばれます。
サブディレクトリとは
先ほどお伝えしたようにディレクトリは入れ物で、ファイルや別のディレクトリを中に格納していきます。
その中の最も上のディレクトリを「ルートディレクトリ」と呼びます。
サブディレクトリは「ルートディレクトリの下に作られたディレクトリ」のことです。

サイト内のコンテンツが増えた際、サブディレクトリを用意して情報を整理していきます。
サイト内の情報が上手に整理されていると、ユーザーが目的のコンテンツを探しやすくなります。
管理する側から見てもサイトの状況を把握しやすくなり、運用が楽になります。
ディレクトリ構造について
Webサイトを構築する際ファイルやフォルダを整理し、管理する仕組みを「ディレクトリ構造」と言います。
また、ここで設定したディレクトリが、URLのパス(パスについては後述)になります。
整備されたディレクトリ構造は、サイトの使いやすさの向上や、管理面での利便性を高めてくれます。
文字での説明ではわかりにくいと思いますので、以下の画像をご確認ください。
サイト内のコンテンツをカテゴリで分けて、情報を整理したディレクトリ構造の一例になります。


URLパスは、URL内のドメインに続く部分のことだな。

https://novel2020.co.jp/column/seo/xml-sitemap
だったら「column/seo/xml-sitemap」の部分がパスだね。
サブディレクトリとサブドメインの違い
サブディレクトリと近い仕組みに「サブドメイン」があります。
用途や構造に違いがありますので、一緒に理解しておきましょう。
サブドメインとは
サブドメインは、一つのドメインを用途に合わせて分割する仕組みです。
ドメインの先頭に「文字列+ドット」が追加される形で、作成されます。

ここでは詳しい作成方法は割愛しますが、レンタルサーバーの管理画面から作成することができます。
SEOを意識した評価への影響
SEOの評価を考えるにあたり、以下の違いを知っておきましょう。
サブドメイン:メインドメインとは別のサイトと認識される(別サイトの認識)
サブディレクトリ:メインドメインの一部として認識される(同一サイトの認識)
SEOでは基本的に、Webサイトのコンテンツを「ページ単位」と「サイト単位」の2つの基準で評価します。
サブディレクトリは同一サイトと認識されるため、新規に追加したコンテンツでもサイト評価の影響を受けることができます。
本体サイトと同じ、もしくは近いテーマのコンテンツを展開する場合は、サブディレクトリを使用するようにしましょう。
ただし、展開するコンテンツがサイトのテーマと離れている場合は、サブディレクトリの使用はオススメできません。
サイトのテーマがブレてしまい、逆に評価が下がってしまう可能性があります。
テーマの違うコンテンツを展開する際は、サブドメインを使用します。
上手に使い分けることでコンテンツが整理され、検索エンジンにもサイトのテーマが伝わりやすくなります。

例えば以下は、同じテーマだからサブディレクトリ!
一つの会社の情報を掲載してるわけだから、同じテーマだね
https://novel2020.co.jp/about/
https://novel2020.co.jp/service/
https://novel2020.co.jp/column/

以下は異なるテーマを扱っているから、サブドメインが採用されているな
迷った際の参考に、頭の片隅に置いておいてくれ
https://auctions.yahoo.co.jp/
https://news.yahoo.co.jp/
https://sports.yahoo.co.jp/
サブディレクトリのメリット
サブディレクトリの活用は、Webサイトの構築に必要不可欠です。
予めメリットを確認し、理解した上で運用するようにしましょう。
サイト内コンテンツの整理
多くのWebサイトは運用するほどコンテンツの量が増えていきます。
ページを分けてコンテンツを整理することで、使いやすさを維持しつつ情報を提供できます。
逆にコンテンツが整理されていないサイトは、ユーザーの利便性が大幅に下がってしまいます。
Webサイトを運用にサブディレクトリの活用は必須と言えます。
SEOにおける「サイト評価」の活用
前述のとおり、サブディレクトリで展開したコンテンツはサイトの一部として扱われます。
新規で作成したコンテンツでも、これまでに培ったサイトの評価により、検索上位に表示されやすくなります。
サイトを長く運営し、より多くの優良なコンテンツを提供してきたサイト程、影響も大きくなります。
アクセス解析の効率化
カテゴリごとにディレクトリを設定することは、アクセス解析を行う際にも役立ちます。
例えばブログのデータを調べたい場合「/blog」といったディレクトリの設定をしておくことで、ブログのデータのみを簡単に抽出できるようになります。
サイトの管理・運用面も考慮して、サイトの制作・改修時にディレクトリ構造をしっかり設計するようにしましょう。
サブディレクトリのデメリット
サブディレクトリを設計する際は、いくつかの注意点があります。
予め認識しておくことで、リスクを回避しましょう。
構造複雑化による重複・カニバリ
カニバリはカニバリゼーション(cannibalization)の略で、Webにおいてはページ同士が競合している状況を意味します。
サイト内に近いページが複数できてしまい、評価を共食いしている状況、と言い換えることもできます。
サイトの規模が大きくなった際に管理が行き届かなくなり、発生する可能性があります。
サイトにコンテンツを追加する際は、同じコンテンツや近いコンテンツがすでに存在していないか、確認するようにしましょう。
サイトテーマへの影響
テーマの異なるコンテンツをサブディレクトリで展開すると、サイトテーマがぶれてしまいます。
テーマの認識が曖昧になることで、検索エンジンからの評価が低下する可能性もあります。
ユーザー視点で考えても、テーマの違うコンテンツは利便性にマイナスの影響を与えるリスクがあります。
異なるテーマのコンテンツは、別ドメインで運用するかサブドメインの使用を推奨します。

確かに医療系のサイトで突然「ラーメン」とか「ゲーム」の話が展開され始めたら「ん??」ってなるね…
スタッフブログでちょっとだけ、とかならわかるけど

ラーメンの情報量が多かったら「このサイト何のサイトなんだい?」ってなるわけだ
要はテーマ性がブレてしまう
サイトを使うのはユーザー、使いやすさとわかりやすさを忘れないように!
サブディレクトリに関する注意点
最後にサブディレクトリを設定する際の注意点を紹介します。
わかりやすい名称で設定する
サブディレクトリはアクセス解析など、管理・運用面でも重要な役割があります。
一目見てわかるように、わかりやすい名称を設定してください。
例えば、ブログなら”blog”、事例なら”case”のような設定になります。
数字の羅列や意味のない文字列での設定は管理が難しくなりますので、避けるようにしましょう。
長すぎる(深すぎる)設定をしない
カテゴリを細分化しすぎることで、利便性が低下する可能性があります。
設定されたサブディレクトリの分だけURL(ページ)が生成されるため、情報が細切れになったり、ページに到達するまでのクリック数が増えたりします。
「サブディレクトリ貸し」をしない
検索エンジンから評価されているサイトの一部を貸し出す「サブディレクトリ貸し」が一時期頻繁に見られました。
これは誰かから話を持ち掛けられても、やらないでください。
一部のサブディレクトリを貸し出すということは、サイトとは関連性の低い(多くの場合テーマの異なる)コンテンツがサイト内に掲載されることになります。
これによりサイトのテーマにブレが生じ、サイト全体の評価が下がる可能性があります。
また、Googleはこちらの手法についてガイドライン違反ではないものの、非推奨であると忠告しています。

https://novel2020.co.jp/company/staff/interview/2025/05/engineer/shiro
とか長すぎてわけわからないね…
管理しやすいようにディレクトリ構造はシンプルにね!

サブディレクトリ貸しもNG
「寄生サイト」とも呼ばれる手法で、サイト全体の評価が下がる可能性もある
提案を受けても、のってはいけないぞ!!
まとめ
Web担当をはじめて間もない方は、まず「ディレクトリ」の意味を理解しましょう。
理解できたら「ルートディレクトリ」と「サブディレクトリ」の二つを覚えてください。
まずはSEOを意識せず、管理・運用しやすいように設計するのがオススメです。
メリットやデメリット、サブドメインとの違いは、知識として知っておくと、設定する際の判断基準になるかと思います。
「ブログを新規に開始する」「サブディレクトリ貸しの営業を受けた」などの事象が発生した場合は、こちらの記事で紹介している注意点を見返してみてください。
どう行動すればいいか、選択の助けになるはずです。